ジャブはディフェンスでもありオフェンスでもあるのです。
右左右とか左右左とか普通交互に出すでしょう。これは水泳のクロールと同じでローリングですよね。それで威力を出すのです。ところが右が当たった後、右をもう一回打った方が効く場合もあるのです。ワンツー左フックだと左フックを相手は警戒してて当たらないのです。だからケースバイケースなのです。
ダッキングしてそのままの位置にとどまっているというのは良くないですよ。あれはビロリアの悪い癖なのですよ。アッパーの上手い選手だったらあそこ叩かれますよ。(ブライアン・ビロリア)
この番組を観ているボクサーでファイタータイプもいるでしょうけど、ファイターもテクニックがいるんですよ。良い選手になるために、世界チャンピオンになるために。だからファイターこそテクニックを磨かないとボクサータイプを捕まえることは出来ないですよ。(プロボドニコフvsアルジェリ)
ボクサー対ボクサーが戦うでしょう。チャンピオンはテクニック負けしているのですよ。そうした時にチャンピオンはファイター化して戦うのです。本来これほど攻めるタイプではないのですがファイターになって攻めているのです。
パンチが効くか効かないかというのは打ち始めの柔らかさと打った瞬間の硬さ、それの落差なのです。だから打ち始めに身体の力を抜いた方がパンチはキレるのです。
良いパンチくったらトレーナーが「下がったら駄目だ前に出ろ」と教えてやればいいのですよ。瞬間でいいのです。5秒10秒で身体寄せてしまえば効いたのがちょっとさめますからね。それでレフリーがブレイクしてそこでもう一回やり直す。それは決して弱気とかでは無いのです。
追うほうと逃げる方のどちらが疲れるか?逃げる方が疲れるのです。というのは相手の出方に応じて逃げるからです。追う方は鶏を追い詰めるみたいに逃げる方逃げる方に追っていく。カネロはこの調子で追い続けたらララは後半疲れて失速しますよ。
左リードが自分のパンチの7割とかそういうタイプは相手がサウスポーになると左が俄然当てにくくなるのですよ。そういう選手は左フックをジャブ代わりに上手く使うように練習すると相手のパンチが邪魔にならないようになるのです。
私は国際マッチメーカーだから色んな国のトレーナーやマネージャーと話しするのですけどね、みんなマルケス好きですね。評価が高い。というのはみんなが真似やすい、だから原型なんですね。お手本的なボクシングするし、時に芸術的なカウンターとるでしょう。パッキャオのボクシング真似しろって言ったって、あれはちょっと特別速くてサウスポーでちょっと変わったボクシングなんですね。マルケスは教科書的なんです。(ファン・マヌエル・マルケス)