■世界のこと(13)

■世界のこと

本来ウクライナを出ない選手だったのですよ。プロモーターが金持ちで「うちの選手は外に出さない」と。ところがウクライナ紛争のためにウクライナで世界タイトルマッチ出来ないじゃないですか。結果海外、日本に出ることになったのですね。(アルテム・ダラキアン)

ウクライナの選手というとウシクとかロマチェンコとかその良さというか上手さというのは引き継いでいますよね。アマチュア歴もありますし。割とガードは緩いのですね。目が良くてボディワークやフットワークで避けるタイプですね。(アルテム・ダラキアン)

オーストラリアの現状というのは結構軽いクラスから重いクラスまで選手が分散して良い選手がいるのですよ。OPBFとかWBOアジアパシフィックのランキングを見るとみんな上位、特にミドル以上がオーストラリアの選手が多いのです。

サンアントニオでWBC総会があった時に、ジャッジのガルシアというのが「おいメキシコ湾見に行かないか」と誘ってくれたのです。往復5時間なので遠慮したのですよ。そしたらこんな言葉を「メキシコ湾を見てから死ね」。それほど美しいのです。実際後で「あの時行っておけば」と後悔したのですよ。

ジャロン・エニスの出身地のペンシルバニア州フィラデルフィア、これ昔ボクシングの都だったのですね。

この試合はドイツで行われていて、イタリア系のドイツ人のグアルティエリ、アンダーカードにはドイツを主戦場とするイタリアンのオリハ。今後のヨーロッパのボクシングは移民、難民がかなり増えてきているでしょう。そういう層が比較的貧しいのでボクシングやってきてあと10年次の強い選手がかなり出てくると予想しますね。

チリにボクシングがあるのかと思われるかもしれませんけど、1970年に西城正三さんにゴドフレイ・ステベンスといってチリの挑戦者が日本に来て戦ったことがあるのです。西城さんが勝ったのですがなかなかしぶとかったですよ。

ベネズエラやパナマのトレーナーは空間というか打ち合わない時間をサイドステップしたりフットワークで相手を威嚇したりあんなことまで教えるのですね。

キューバの選手、エリスランディ・ララ、ホエール・カサマヨール、打たない時にプレッシャーやフェイントかけてペースを支配しているような雰囲気を作ってしまうのですね。あれが上手さなんです。それがキューバの選手の技術力ですよ。

キューバの選手がプロに転向して素質があるのだけれど大成しない場合がある。なんでか。それは自由社会の誘惑のため。遊ぶような選手がアメリカに行って逆に自由を満喫し過ぎて自分に厳しくなれないのです。わかるような気がしますよね。

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