モハメド・アリがボクサータイプの典型とすると、ジョー・フレージャーはファイター、ラッシャーの典型ですね。
なんとボブ・アラムプロモーターはこの試合2000興行目なのです。50年間で。1年40試合平均なのです。最初は1966年のモハメド・アリとジョージ・シュバロ戦。たくさん試合を作った名プロモーターですね。(ボブ・アラム)
こうして振り返ってみるとね、昔のアリがだんだん歳とっていく。そういう晩年を迎えるのを思い出して感慨深いものがありました。(モハメド・アリ)
振り返ってみて非常にユニークなパーソナリティーだったですね。そして言えるのはボクサーとしてのアリを彩ったのはライバル達です。ジョー・フレージャー、ジョージ・フォアマン、ケン・ノートン、彼らがいて名勝負を繰り広げられたからアリの中の良い部分が出てきたのですね。(モハメド・アリ)
この試合CBSテレビが地上波放送しているのですが、ライブで放送するのが1978年のモハメド・アリとレオン・スピンクスの第1戦以来の約40年振りの地上波生放送なのです。(サーマンvsポーター)
モハメド・アリというのはスポーツだけのヒーローでなしに社会的政治的ヒーローだったのです。だから時代が生んだヒーローですね。他の時代のボクシングでフロイド・メイウェザーみたいな強い選手は出てくるかもしれませんが、アリのように時代とともに問題提起したスターは現れないと思いますよ。
リングアナが最後に「Rest in peace」って言ったでしょう。「平和に眠れ」っていう言葉で「RIP」と略すのです。安らかに眠ってくださいということですね。(モハメド・アリ)
フランシス・ベーコンという人が「知は力なり」と言ったのです。知力、知性。ボクシングでディフェンスは力なんです。今まで攻撃というのが力だったのです。ところが歴史みてヘビー級ジャック・ジョンソン、モハメド・アリ、フロイド・メイウェザー、相手にパンチ全然当てさせないのも戦力なんですね。
1971年のジョー・フレージャーvsモハメド・アリ、1938年のジョー・ルイスvsマックス・シュメリングのアメリカとドイツの代理戦争、そういう試合はありますけど、今世紀にかぎっては本当にベストスーパーファイトですよ。(メイウェザーvsパッキャオ)
1勝1敗の後の第3戦の事をラバーマッチと言います。ラバーマッチというのはグレートファイトがありますね。アリvsフレージャー、レナードvsデュラン、ボウvsホリフィールド。最近は激闘の代名詞になっているガッティvsウォード、ガッティの2勝1敗だったのですが3試合とも凄い激闘でした。