アントニオ・ターバーとロイ・ジョーンズJr.の最初の試合の時にロイ・ジョーンズはパンチをブロックして殺しているのですけど、かなり長い間手を出さないで打たれっぱなしですよ。それでパンチ殺していると言ったらそうなんですけど。あまり長く守勢が続くとストップされても文句言えないわけですよ。打ち返せないのだから。
私はある意味で驚いたのですけど54歳にしてここまで動けるのかと、それと勘ですよね、ひょいと避けてカンと左フックを合わせるような、さすがタイソンですね。(タイソンvsジョーンズ)
忙しくウィービングしながら距離を詰めてそれで下から上という、だから全盛期のタイソンをちょっと思い出しましたよね。(タイソンvsジョーンズ)
4,5年前に中国でIBFの総会があったのですよ。その時にゲストにタイソンとロイ・ジョーンズが来てて、我々一緒に万里の長城に登ったのです。それで中国人の人たちはタイソンはみんな知っているのです。みんなロイ・ジョーンズは知らない。ロイ・ジョーンズが可哀想だったですね。
晩年のタイソンは伝記を読むとそれほどしっかり練習をしなかったみたいで、だからああいう終わり方をしたのでしょうけど、今回は結構トレーニングに励んだらしいですね。(タイソンvsジョーンズ)
ロイ・ジョーンズというのはやはりボクシングというスポーツでは並外れた瞬発力を持ってて、だから全盛期の頃の強さというのは、アンタッチャブルであり倒し屋ですよ。それで自由自在に試合を組み立ていく、えーこんなこと出来るのかという。(ロイ・ジョーンズ)
エキシビジョンなんですけど私の想像するシナリオはお互いにパンチを交換しあってそのうちタイソンの左フックが炸裂するとロイ・ジョーンズが足にきてそれでレフリーがそこでストップ。それは今度はタイソンvsホリフィールドのリベンジエキシビジョンにつながるのです。(タイソンvsジョーンズ)
トレーニング風景がSNSで流れたのですけど非常にパワフルでスピードがあって調子が良い。それでこういう時期ですからエキシビジョンマッチが組まれたのですよ。(タイソンvsジョーンズ)
ただねえ、物理でエントロピーの増大っていうのがあるのですよ。一方方向には変化はあるのですが下げた場合に弊害が起きる場合があるのですよ。やはり身体が大きくなって筋繊維が太くなっていますから。ロイ・ジョーンズJrなんかが典型的な例ですよね。
左のアッパーやフックで肝臓を打ってノックアウトはあるのですよ。ところが右のパンチというのはロイ・ジョーンズがヴァージル・ヒルを倒したように、タイミングがあえば右でもたまに効くことがあるのです。